苫小牧港-鳥取県境港の内航RORO 試験輸送体制を強化 – 苫小牧民報



 鳥取県と島根県の港湾関係団体などで組織する境港流通プラットホーム協議会は、苫小牧港と鳥取県境港市の境港間で実施している内航RORO(フェリー型貨物船)試験輸送を今年から強化する。年間1、2回の試験を毎月に変更。利便性を高めて需要を掘り起こし、各種データ収集と共に定期航路化の土台構築を目指す。苫小牧港管理組合も新たな航路創出の可能性に期待を寄せており、「できる限り協力していきたい」と連携を進める考えだ。

 両港間における試験輸送は2013~17年に合計7回実施した。主な道内貨物は農産品や新聞用紙、農業機械など。境港で荷揚げ後、山口、広島、岡山、島根の各県などにトラックで陸送する。本道向けは医薬品、建築用の加工木材、農機具、紙製品などが主品目。今年は近海郵船の協力の下、苫小牧港―敦賀港(福井県敦賀市)の定期航路を活用し、月1回のペースで境港まで航路を延伸する。

 同協議会事務局の境港管理組合によると、福井県の舞鶴港以西の日本海側には国内RORO航路がないという。太平洋ルートも含め、中国地方への貨物輸送は各荷揚げ港から陸路で行うため到着に時間がかかっている。

 これに対し境港ルートは大幅な時間短縮が可能で「太平洋ルートで関東まで海上輸送し、その後陸路で現着するまでに5、6日ほどかかるが、境港航路なら1日半で着く。荷主からも好評だ」と担当者。さらにトラックドライバー不足に対応するモーダルシフトや二酸化炭素(CO2)排出量削減などの環境対応、災害時における物流経路確保などのメリットも挙げる。

 これまでの試験輸送に対する検証では輸送コストや時間、貨物の集まり具合などを確認。今年は1月下旬に初回の試験輸送を予定していたが悪天候で中止。実質的には今月26日が初回となり、来月は5日に実施。4月以降も継続に向けて日程を調整中という。

 担当者は現在の課題について「輸送環境に問題はないが、貨物量が少なくこのまま本格実施した場合はコスト高になる」などと指摘。試験輸送を毎月行うことで「荷主の利便性向上につながり、貨物の新規開拓の可能性が高まる」と期待を寄せる。

 定期航路化に向けては道内貨物の確保など複数の課題があるが、苫小牧港管理組合は「新たな航路創出は苫小牧港にとっても機能拡充につながるメリットがある。当組合としても協力を進めていきたい」と話している。





コメントを残す