「ほっとした」「解決進むと思えず」 南北会談合意 – 日本経済新聞



 韓国と北朝鮮が4月末の南北首脳会談開催で合意したことを受け、在日外国人の支援団体や拉致被害者の家族らからは期待と不安の声が聞かれた。

 在日外国人の人権支援などに取り組むNPO法人「多民族共生人権教育センター」(大阪市生野区)の文公輝事務局長(49)は、南北対話継続中は核実験や弾道ミサイル発射が凍結される見通しとなったことに「率直に言ってほっとした」と話す。「南北会談によって北朝鮮の非核化の動きが進めばいい」と期待を込めた。

 一方、NPO法人「北朝鮮難民救援基金」の加藤博理事長は「北朝鮮は国家の維持に核が必要と考えており、簡単に放棄しない」と強調、「今回の南北会談は核開発を続けるための時間稼ぎにすぎない」と切り捨てる。

 拉致被害者の家族らも懐疑的だ。鳥取県米子市の拉致被害者、松本京子さん(失踪当時29)の兄、孟さん(71)は「会談で何が話し合われるか分からない」としつつも、「拉致問題の解決が進むとは思えない」とみる。

 そのため孟さんは日本政府に対し「南北会談に頼るだけでなく、北朝鮮と直接対話するなど取り組み姿勢を強めてもらいたい」と訴えた。

 横田めぐみさん(失踪当時13)の母、早紀江さん(82)は「外交上の難しいことは分からない」として南北会談には言及を避け、「私たちの願いは一貫してめぐみちゃんたち拉致被害者を今すぐ解放してもらうこと」と話した。

 南北会談に向けた動きで、韓国が融和路線に傾くと日米を中心とした包囲網にほころびが出る可能性もある。早紀江さんは「北朝鮮への対応は世界中が見ている。韓国も含めた全ての国に拉致問題の解決に協力してほしい」と求めた。





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