米子の難病支援団体代表 今川由紀子さん(42) 子どもの笑顔、守りたい /鳥取 – 毎日新聞



「つなぐプロジェクト」代表の今川由紀子さん=鳥取県米子市で、小野まなみ撮影



今川由紀子(いまがわ・ゆきこ)さん

 難病の子どもを支援する民間団体「つなぐプロジェクト」を2017年4月、米子市の鳥取大医学部付属病院内に設立した。重い障害や病気と闘い、懸命に生きる子どもたちの笑顔を守りたいとの思いで奔走する。「この街にこの子たちがいることを伝える。それが私の役目」と語る。

 父の転勤で、幼い頃は全国を転々とした。小学生の頃、近所にあった児童福祉施設。そこには両親のいない子どもたちもおり、「お父さんやお母さんが育てられない子がいるなんて」とショックを受けた。近所に住んでいた障害のある女性は会話や手足の動きが不自由だったが、一緒にテレビで野球観戦を楽しんだ。応援する球団が勝つと、言葉はなくても喜んでいるのが伝わった。そんな経験が、福祉や医療分野で仕事に就くことへの関心に向かわせた。

 短大卒業後、いったんは父と同じ農林水産関係の仕事に就職。だが30歳の時、父の他界をきっかけに違う世界に飛び込む決意をした。京都市内で医療関係の職に就いた後、高齢の母と暮らすため35歳で鳥取に移住。鳥取大医学部や同学部付属病院に勤務した。

 「つなぐプロジェクト」設立のきっかけは16年、同病院内の「小児在宅支援センター」開所に携わったことだ。病気でも笑顔でひたむきに生きる子どもたちとの出会い。「この笑顔を守るために自分にできることは何か」と考え、子どもたちの存在を世の中に知ってもらい、社会との関わりを増やしていく手伝いをしたいと考えた。現在は同センターと連携しながら、支援団体の情報発信や保護者らのネットワーク作りをするほか、教育現場に遠隔操作ができる小型の分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」を導入し、障害児の社会参加の機会を増やそうと取り組んでいる。

 目指すのは、障害の有無に関わらず、子どもたちを地域全体で育てられる社会。まだ道のりは長いと感じるが、「まずは知ったり、伝えたりすることが大事。一つずつきっかけを作っていきたい」と前を見据えている。【小野まなみ】


 ■人物略歴

 1975年生まれ。伯耆町在住。呉女子短大経営情報学科卒業後、全国和牛登録協会に就職。京都市内の病院や鳥取大医学部、同大医学部付属病院での勤務を経て現職。「つなぐプロジェクト」のホームページは(http://www.tsunagu-project.com/)。






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