癒やしの音色、希望込め 在宅療養患者、演奏で励まし続け 任意団体「ドレミ」 倉吉 /鳥取 – 毎日新聞



在宅療養を続ける子どもの家で、バイオリン演奏をする小林圭子さん(右)ら=鳥取県倉吉市で、小野まなみ撮影



 倉吉市の任意団体「ミュージック・オフィス♪DoReMi(ドレミ)」が、在宅療養をする患者の自宅を訪問して楽器演奏をする活動「『音楽』の宅配便♪」を続けている。小林圭子代表は「音楽には力がある。この活動を国内外に広げていきたい」と話す。【小野まなみ】

 先月27日、先天性疾患の「13トリソミー」を抱える倉吉市の鈴本吾有(ごう)ちゃん(1)の自宅からバイオリンの柔らかい音色が響いた。小林さんが12曲を披露し、ピエロ姿の「ケアリングクラウン」として医療や福祉の現場で活動する吉長孝衞さん(68)=広島市=もバルーンアートで楽しませた。お友達らと曲を聴いた吾有ちゃんは笑顔を見せたり、時折体を大きく動かしたりして喜んでいた。

 吾有ちゃんは感染症のリスクなどがあるため普段外に出ることが難しく、母侑子さん(33)が「少しでも楽しい経験をしてほしい」との思いで依頼した。演奏後、侑子さんは「生の演奏を聴けるだけではなく、体にも良い影響があったり、これをきっかけにお友達とのつながりができたりして良い」と笑顔を見せた。

 小林さんは約30年前、心臓病を抱えた長男の付き添いで病院を訪れた際、歌で元気になる入院中の子どもたちを目の当たりにしたのがきっかけ。「音楽も治療に必要なのではないか」。バイオリニストだった小林さんは、音楽を医療に生かせるようにと音楽療法士の資格を取得。その後は福祉施設を回り、出張コンサートを重ねた。

 ただ、外出が制限される難病や終末期の患者らが生演奏の音楽に触れる機会は少ない。小林さんは、「在宅療養をしている人にも質の高い音楽を届けたい」と2年半前、団体を設立。県内外で活躍するプロの音楽家らを登録アーティストとして集め、依頼があれば患者の元に出向いて演奏会を実施してきた。

 今回の訪問で15回目。小林さんは「私たちも力をもらえた。これからも、外に出たり演奏会に行くのが難しい人に心に残る時間を届けられたらいい」と話していた。






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