OGATAコレクション尾形氏 ミュシャ展見どころ語る – 日本海新聞



2018年5月3日

 米子市美術館で開催中の「アールヌーボーの華 ミュシャ展」(米子市、新日本海新聞社など主催、山陰酸素グループ特別協賛)について、ミュシャ作品の世界的コレクターで今展の企画を手掛けたOGATAコレクションの尾形寿行氏(68)に見どころなどを聞いた。

 ―米子展について。

 「東京の国立新美術館では約66万人を集め、昨年国内で開催された美術展で最高を記録した。ミュシャが再び脚光を浴びており、一昨年の長崎県美術館を皮切りに現在、同時開催の沖縄県浦添市を含めて米子展が11カ所目。各会場とも女性を中心に根強い人気だ。鳥取県で初の開催を心待ちにしていたファンも多く、華麗なミュシャとアールヌーボーの世界を楽しんでもらえると思う」

 ―展示の特徴は。

 「まず作品点数の多さ。ポスターから装飾パネルまで400点以上に上る。『黄道十二宮』の女性の優美さ、世に出るきっかけとなった女優サラベルナールの舞台『ジスモンダ』の宣伝ポスターなどは代表作だ。菓子のパッケージや香水のラベル、切手などアールヌーボーが花開いた時代のあらゆるジャンルの作品をそろえた。じっくり見ると1時間や2時間では足りない。ミュシャがいかに幅広く活躍したか、作品を通して感じてほしい」

 ―初公開の作品も。

 「当初予定していなかった作品も急きょ追加した。米子で初公開の作品も12点以上ある。例えば『リージー』は1月に入手し、やっと額装が終わり、展示に間に合った。ぎりぎりまで作品を集め、他の会場に比べ“旬の展示”といえる」

 ―東京展で話題になった『スラブ叙事詩』の特別展示もある。

 「最大横8メートル、縦6メートルに及ぶ大作20点は、国立新美術館以外に展示できる場所がない。今回少しでも雰囲気を感じてもらおうと、写真パネルを展示した。スラブ民族の誇りと祖国チェコへの限りない愛を表現した渾身(こんしん)の作品からミュシャの思いを感じ取ってほしい」

 ―地元の美術ファンに一言。

 「米子で展覧会が開催できて光栄だ。40年以上にわたりミュシャに魅了され、苦労して収集してきた者として本当にうれしい。全ての都道府県で展覧会を開くのが夢だ。ミュシャの名を知らなくても作品を見た人は多いはず。この機会に作品とともにミュシャの人間としての素晴らしさも知ってほしい」(聞き手は寺谷寛)





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